あなたの家はいつ頃建てた家?年代別に見る暑さ・寒さの理由
あなたの家が暑い・寒いと感じる理由は、エアコンの使い方だけでなく、いつ頃建てた家なのかも関係している場合があります。
住宅の断熱基準は、時代とともに変わってきました。
そしてその変化は、単に制度だけの話ではありません。
日本の気温や暮らし方が変わる中で、住宅に求められる断熱性能も少しずつ変わってきました。
昭和に建てた家、平成に建てた家、令和に建てた家では、断熱に対する考え方が違います。
特に昔の基準で建てた家は、今のような猛暑や40℃を超える暑さを前提にしていない場合があります。気象庁のデータでも、日本の年平均気温は長期的に100年あたり1.44℃の割合で上昇しており、1990年代以降は高温となる年が頻出しています。
だからこそ、建てた年代を目安にしながら、今の気候に合った住まいへ見直すことが大切です。
その中でも、まず確認したいのが窓まわりです。
「暑い・寒い」は、建てた年代も関係します
夏にエアコンをつけても暑い。
冬に暖房をつけても窓際が寒い。
朝になると結露が出る。
部屋ごとに温度差がある。
こうした悩みは、住み方だけでなく、家を建てた時代の断熱性能が関係している場合があります。
ただ、断熱等級や省エネ基準と言われても、自分の家がどれに当てはまるのか分からない方も多いと思います。
そこでこの記事では、難しい等級からではなく、あなたの家がいつ頃建てられた家なのかを目安に、暑さ・寒さの理由を整理します。
昭和55年ごろより前に建てた家
昭和55年ごろより前に建てた家は、今のような省エネ基準が整う前に建てられた住宅です。
断熱材が十分でなかったり、窓がアルミサッシ・単板ガラスだったりすることも多く、外の暑さや寒さが室内に伝わりやすい場合があります。
夏は外の熱が入りやすく、冬は室内の暖かさが逃げやすい。
そのため、エアコンや暖房を使っても、部屋の温度が安定しにくいことがあります。
この年代の家では、窓だけでなく、壁、床、天井、すき間風も確認したい部分です。
ただし、壁や床を大きく直す工事は、費用も工期も大きくなりやすいものです。
まずは、リビングや寝室など、長く過ごす部屋の窓から確認するのが現実的です。
昭和55年〜平成4年ごろに建てた家
昭和55年〜平成4年ごろに建てた家は、省エネ基準ができ、住宅に断熱性能という考え方が入り始めた時代です。
このころから、壁や天井にグラスウールなどの断熱材が入る住宅も増えてきました。
ただし、窓まわりには弱さが残りやすい時代でもあります。
壁や天井に断熱材が入っていても、窓はアルミサッシ・単板ガラスのままという家も少なくありません。
アルミサッシや単板ガラスは、外の暑さや寒さが室内に伝わりやすく、冬の窓際の冷え、夏の暑さ、結露につながりやすい部分です。
さらに、この時代と今では、夏の暑さそのものも変わっています。
昭和55年ごろに建てた家は、今ほど40℃を超える暑さを前提にしていない場合があります。実際に気象庁の歴代全国ランキングでは、最高気温40℃を超える記録が多く並んでおり、近年も41℃台の記録が確認されています。
この年代の家では、
・冬は暖房をつけても足元が冷える
・夏はエアコンをつけても部屋が暑い
・窓際だけ温度差を感じる
・朝になると結露が出やすい
といった悩みが残りやすいことがあります。
対処法としては、まず熱の出入りが大きい窓まわりを確認することが大切です。
ただし、窓だけが原因とは限りません。
冬に足元が冷える場合は、床下からの冷えが関係していることがあります。
夏に2階が暑い場合は、窓から入る日差しに加えて、屋根や天井からの熱も影響している場合があります。
すき間風や換気の状態、冷暖房の使い方も合わせて見ることが大切です。
そのうえで、生活の中で一番不満を感じやすい部屋の窓から見直すと、対策の優先順位をつけやすくなります。
平成4年〜平成11年ごろに建てた家
平成4年〜平成11年ごろに建てた家は、それ以前より断熱性能が少しずつ良くなってきた時代です。
壁や天井の断熱性能は上がってきましたが、今の高断熱住宅と比べると、まだ差を感じる場合があります。
特に、窓まわりの暑さ・寒さ・結露が残りやすい家もあります。
「家全体が古いわけではないのに、窓際だけ寒い」
「エアコンをつけているのに、西日が入る部屋だけ暑い」
「結露が出る窓がある」
このような場合は、家全体ではなく、まず問題が出ている窓から確認するのがおすすめです。
この年代の家では、窓の種類と方角を確認することが大切です。
西日が入る窓、大きな掃き出し窓、北側の寝室、結露しやすい窓は、暑さ・寒さの原因になっている場合があります。
窓の状態によって、内窓でよいのか、窓交換まで考えた方がよいのかを判断します。
平成11年以降に建てた家
平成11年以降に建てた家は、いわゆる次世代省エネ基準の考え方が広がった時代です。
このころから、ペアガラスを採用する住宅も増えてきました。
ペアガラスとは、2枚のガラスの間に空気層を持たせたガラスのことです。
単板ガラスよりも熱が伝わりにくく、結露もしにくくなるため、当時としては断熱性能を高める大きな変化でした。
ただし、ここで注意したいのは、ペアガラス=今の高断熱窓と同じではないということです。
この時代の住宅では、ガラスはペアガラスでも、サッシ部分はアルミサッシという組み合わせが多く見られます。
アルミは熱を伝えやすい素材です。
そのため、ガラス部分の性能が上がっていても、サッシ枠から暑さ・寒さが伝わりやすい場合があります。
このような家では、
・窓際に行くと冬は冷える
・夏は窓まわりが暑い
・サッシ枠に結露が出る
・エアコンをつけても窓際だけ温度差を感じる
といった悩みが残ることがあります。
現在の複層ガラスは、昔の一般的なペアガラスより性能が高くなっています。
たとえば、Low-E複層ガラス、アルゴンガス入り、樹脂スペーサー、樹脂サッシやアルミ樹脂複合サッシなど、ガラスだけでなく窓全体で断熱性能を高める考え方が広がっています。
つまり、平成11年以降に建てた家でも、
「ペアガラスだから大丈夫」
と考えるのではなく、ガラスだけでなく、サッシの素材や窓全体の性能を見ることが大切です。
ペアガラスでも暑さ・寒さ・結露が気になる場合は、内窓を追加する方法や、窓交換で窓全体の性能を上げる方法を検討する価値があります。
令和以降に建てた家
令和以降に建てた家では、断熱性能への意識がさらに高くなっています。
ただし、新しい家だからといって、すべての部屋が同じように快適とは限りません。
窓が大きい部屋。
西日が強く入る部屋。
2階の部屋。
北側の部屋。
吹き抜けのある部屋。
このような場所では、暑さ・寒さを感じることがあります。
新しい家の場合は、まず「家全体が悪い」と考えるのではなく、部屋ごとの日当たり、窓の大きさ、ガラスの種類、サッシの種類を確認することが大切です。
部屋ごとの悩みに合わせて、内窓、ガラス交換、日よけ、遮熱対策などを組み合わせて考えると分かりやすくなります。
断熱基準の変遷は、気候の変化とも関係しています
住宅の断熱基準は、制度として少しずつ変わってきました。
ただ、それは単に国の基準が変わったという話だけではありません。
日本の夏の暑さや、住まいに求められる快適性も変わってきました。
昔の家は、当時の気温や暮らし方を前提に建てられている場合があります。
しかし現在は、40℃を超える暑さが観測される時代になり、「酷暑日」という言葉を耳にする機会も増えています。
昔の基準で建てた家を、今の暑さにそのまま合わせるのは、住む人にも冷房にも負担が大きくなりやすいです。
だからこそ、建てた年代を知り、今の気候に合わせて住まいを見直すことが大切です。
2030年にはZEH水準の省エネ住宅が標準に
住宅の断熱性能は、これからさらに重要になります。
国土交通省の建築物省エネ法のページでは、2030年には「ZEH水準の省エネ住宅」が新築の標準になると案内されています。
ZEH水準とは、簡単に言えば、断熱性能を高め、省エネ設備を使い、エネルギー消費を抑える住宅の考え方です。
つまり、これから建てる家では、今まで以上に、
暑さ・寒さを我慢しにくい家
冷暖房に頼りすぎない家
光熱費の負担を抑えやすい家
省エネ性能が分かりやすい家
が求められていきます。
国土交通省は、2050年カーボンニュートラルや2030年度温室効果ガス削減目標に向け、建築物分野での省エネ対策が急務であることも示しています。
この流れを見ると、昭和や平成に建てた家は、当時の基準では普通だったとしても、これからの住宅性能と比べると差が大きくなっていきます。
だからこそ、築年数のある家では、今の気候やこれからの省エネ基準に合わせて、窓まわりから見直す価値があります。
どの年代の家でも、まず見直したいのは窓まわり
年代によって断熱性能の考え方は違います。
ただ、どの年代の家でも共通して確認したいのが窓まわりです。
窓は、外の暑さや寒さが室内に伝わりやすい場所です。
夏は窓から熱や日差しが入り、冬は窓から室内の暖かさが逃げやすくなります。
壁や床、天井を大きく直す断熱工事は、費用も工期も大きくなりやすいです。
一方、内窓や窓交換であれば、まず困っている部屋の窓から見直しやすい方法です。
「家全体を直すのは大変そう」と感じる場合でも、リビング、寝室、子ども部屋、親の部屋など、暑さ・寒さを強く感じる部屋から確認することができます。
窓以外も合わせて考えることが大切
暑さ・寒さの原因は、窓だけとは限りません。
床下からの冷え。
天井や屋根からの熱。
壁の断熱材。
すき間風。
換気の状態。
冷暖房の使い方。
日よけやカーテンの使い方。
こうした要素も、室内の快適さに関係します。
ただし、すべてを一度に直すのは現実的ではないこともあります。
だからこそ、まずは生活の中で一番不満が出ている部屋から確認し、その中でも熱の出入りが大きい窓まわりを見直すことが現実的です。
補助金を使える可能性
内窓や窓交換は、条件が合えば補助金を活用できる可能性があります。
ただし、築年数が古いから必ず補助金が使えるわけではありません。
対象製品、窓のサイズ、性能区分、工事内容、申請条件、補助額の合計、予算状況によって変わります。
また、小窓だけでは補助額が申請下限に届かない場合もあります。
どの窓を対象にするか、どの組み合わせで申請条件を満たせるかは、現地確認後に整理するのが安心です。
現地で確認したいこと
建てた年代で断熱性能の目安は分かりますが、実際の窓の状態は現地で確認する必要があります。
現地では、次のような点を確認します。
・建てた年代
・既存サッシの種類
・単板ガラスかペアガラスか
・Low-E複層ガラスか
・窓のサイズ
・日差しの入り方
・西日や北側の冷え
・結露の有無
・すき間風やガタつき
・内窓を取り付ける奥行き
・窓交換が必要な状態か
・補助金対象製品が使えるか
・どの部屋から優先するか
建てた年代だけで判断するのではなく、今の暮らしでどの部屋に不満があるかを合わせて確認することが大切です。
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よくある質問
Q1. 自分の家の断熱等級が分からなくても相談できますか?
はい。断熱等級が分からなくても、建てた年代、窓の種類、暑さ・寒さを感じる部屋を確認することで、窓まわりの対策を考えることができます。
Q2. ペアガラスでも内窓をつける意味はありますか?
あります。ペアガラスでも、サッシがアルミの場合や、窓際の暑さ・寒さ・結露が気になる場合は、内窓で窓全体の性能を補う方法があります。
Q3. 平成に建てた家でも窓断熱は必要ですか?
必要になる場合があります。平成に建てた家でも、窓の種類や方角、部屋の使い方によって、暑さ・寒さ・結露が気になることがあります。
Q4. 古い家でも内窓は取り付けできますか?
可能な場合があります。ただし、窓枠の奥行き、窓のゆがみ、ふかし枠の必要性などによって施工条件が変わります。
Q5. 壁や床の断熱工事と窓断熱、どちらを先に考えるべきですか?
家全体の性能を上げるには総合的な判断が必要です。ただ、費用や工期を抑えながら始めるなら、まず窓まわりから確認する方法があります。
Q6. 2030年以降の基準は、今住んでいる家にも関係ありますか?
既存住宅にただちに同じ基準が求められるという意味ではありません。ただ、これからの新築住宅ではZEH水準の省エネ性能が標準になる流れがあるため、今の家との性能差を考えるきっかけになります。
Q7. 補助金は築年数が古い家でも使えますか?
条件が合えば活用できる可能性があります。築年数だけで決まるわけではなく、対象製品、窓サイズ、性能区分、工事内容、申請条件などを確認する必要があります。
まとめ
あなたの家が暑い・寒いと感じる時は、エアコンの使い方だけでなく、いつ頃建てた家なのかも確認してみる価値があります。
昭和55年ごろより前に建てた家、昭和55年〜平成4年ごろに建てた家、平成4年〜平成11年ごろに建てた家、平成11年以降に建てた家では、それぞれ断熱に対する考え方が違います。
また、断熱基準の変遷は、気候の変化とも関係しています。
昔の基準で建てた家を、今の暑さ・寒さに合わせて見直すことが大切です。
さらに2030年には、ZEH水準の省エネ住宅が新築の標準になる流れがあります。これからの住宅性能と比べると、昭和や平成に建てた家では、窓まわりの断熱性能に差を感じやすくなる場合があります。
特に窓まわりは、外の暑さや寒さの影響を受けやすい場所です。
ペアガラスでも、アルミサッシのままだと窓全体としては弱さが残る場合があります。
家全体を大がかりに直す前に、まずは暑さ・寒さ・結露を感じる窓から確認するのが現実的です。
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ご自宅がいつ頃建てた家なのか、今の気候に合った窓まわりになっているのか、まずは現地調査で確認してみませんか。